マダニから犬に感染する貧血をひきおこす恐い病気をご存じですか?バベシアは原虫という小さな単細胞の生物でマダニの体内で発育し、マダニが犬に寄生して吸血している間に犬に感染します。マダニが吸血を開始して48時間以上経過するとこの病気に感染するリスクが高くなります。また若ダニと幼ダニが増える春と秋にバベシア症の発生数のピークがあります。(※お住まいの地域によって発生状況に違いがあります)一般的に感染後は数週間の潜伏期を経て、『元気・食欲の消失』『嘔吐・下痢』『発熱』『貧血』『尿の色が濃くなる』などの症状が現れます。このような症状に気付いたら動物病院で検査を受けましょう。現在のところ犬バベシア症には特効薬がなく、治療が困難な病気です。症状が治まっても再発することがあります。手遅れになれば死に至ることもあるのです。この病気の予防に必要なのはダニを寄生させないことです。動物病院で処方されているマダニ駆除剤を1ヶ月または3ヶ月に1回きちんと使うことが最善の予防法です。犬にダニがついていることに気が付いても決して素手で取ったり、潰したりしないで下さい。マダニから人間にも感染する病気があるからです。動物病院で除去する処置を受けましょう。一緒に暮らす動物にダニが寄生する環境は飼い主にとっても注意が必要です。そのためにもノミ・ダニの予防対策は大切です。